━━━ ○○。。。市民電子出版局 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━     電子出版局・ニュースレター  第1号  2000/5/17 発行  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━                   ※ 1行は半角74字で設定してあります ★このニュースレターは、  市民電子出版局の出版案内です。新規の出版や改訂などの情報を、月2〜3回発  行し、希望者にメールでお届けします。   ・・ 【今号の目次 】・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・     □ 市民電子出版局の基本ポリシー     □ 市民電子出版局の運営について     □ 藤前ブックレットの発行     □ 市民ブックレットシリーズの発行     □ 今後の予定     □ あとがき ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    ◆◆◆ 市民電子出版局の基本ポリシー ◆◆◆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 広大なサイバー空間の片隅に在るこの取るに足らないちっぽけなサイトに、あえて 「市民(の)電子出版局」と名づけたのは、いわゆる「市民運動」や「市民活動」 の情報発信や提言を主に電子出版するという「文字通りの」意味に加えて、じつは もうひとつ意味を込めたいと考えたからです。それは「原子力資料情報室」の代表 を長く務め、今病床でがんと闘う高木仁三郎氏が主張し続けてきた「市民の科学」 に通じるものです。 高木氏は静かにこう述べます。 「『市民の科学』がやるべきことは、未来への希望に基づいて科学を方向づけてい くことである。未来が見えなくなった地球の将来に対して、未来への道筋をつけ て、人々に希望を与えることである。」(高木仁三郎著「市民科学者として生き る」岩波新書1999年) 「‥‥欠如しているのは、人々の未来に対する希望である。先に『理想』として述 べたような、安全で自由な暮らしと未来に対する人間としての当然の希望、そのた めに努力したいという基本的な意欲は、誰でも持っているのに、あきらめの浸透が 希望を抑えこんでしまっているのだ。 そうであるならば、私たちはあきらめからの脱出、すなわち希望を、単に個人個人 に期待するだけでなく、人々の心の中に積極的にその種を撒き、皆で協力し合って 育てていくものとしてとらえ直す必要がある。」(同書) 市民電子出版局の基本ポリシーの最初に、まずこのことをあげたいと思います。 <市民電子出版局の基本ポリシー> 市民電子出版局は、人々の未来への希望につながる出版を目指します。絶望やあき らめ、不信や憎悪、差別や排外主義につながるものの出版は行いません。 市民電子出版局は、市民の運動や活動にかかわる情報の発信、意見や政策の主張や 提言に協力をします。これらを無償で、ひとりでも多くの人々に届くように電子出 版します。また、著者の意見や主張には基本的に手を加えません。 出版物の内容には著者がすべての責任と権利を持っています。したがって内容に関 する読者の皆さんの意見などは著者に直接出していただきますが、出版局として、 両者のスムースな関係のために最大限努力します。 運動や活動の中に生まれる意見や主張の違いや対立に対しては、公正な立場を堅持 します。特定の意見や立場、特定の政党やグループに偏った出版は行いません。 市民電子出版局が行った出版活動に対する批判や意見には謙虚でありたいと思いま す。これらの批判や意見のみならず、これらに対する出版局の対応もできる限り オープンにし、最大限の誠意を持って対応していきます。 市民電子出版局はその運営や活動に多くの人々の参加を求めます。多くの人々と共 に、人々の心に未来への希望の種を撒き、育てていく活動を行えたらと願っていま す。 http://www.shimin.gr.jp/publish/pub2.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    ◆◆◆ 市民電子出版局の運営について ◆◆◆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ <「市民電子出版局」の運営について> (「市民政策情報センター」との関係について) 「市民電子出版局」は「基本ポリシー」で述べたように、「市民の運動や活動にか かわる情報の発信、意見や政策の主張や提言に協力」し、「これらを無償で、ひと りでも多くの人々に届くように電子出版」することを目的にしています。 この目的を長期にわたって、より多くの人々の協力を得ながら、安定して行うため にNPO法人(=Non-Profit Organization 非営利団体、日本では特定非営利活動法 人)の申請を行う予定です。しかしこの際、目的をもう少し広げ、「市民の運動や 活動にかかわる情報の発信、意見や政策の主張や提言に協力」するための電子出版 以外の活動を行うことができるように、「市民政策情報センター」というものを構 想しました。 例えば、市民運動が政策提言をおこなうための基礎資料を収集し、これを整理し て、市民がいつでも閲覧できる「市民政策資料室」や、運動の中で交わされた議論 や意見交換の記録を整理して置いておく「市民運動記録室」のようなものが創り出 せればと考えています。また、電子出版ではない出版活動も必要になるかもしれま せん。いずれにしてもこれらの活動も、市民運動や市民活動の貴重な体験や運動上 の蓄積を、若い世代や後の市民の活動に引き継ぎ共有の財産にしていく上で、きわ めて大切な活動だと思います。 しかし、「市民電子出版局」はやっと小さな歩みを始めたばかりで、現在は、一つ でも多くの質のいい電子出版を行うことで精一杯です。「市民政策情報センター」 が、その名に恥じない活動ができるようになるのは、まだまだ先のことになると思 います。しかし、こういう意志と構想だけは明らかにしておこうということでドメ イン名を申請する際、登録名を「市民政策情報センター」で行い、サイトのトップ ページは「市民政策情報センター」にしました。 こういうことで、「市民政策情報センター」も「市民電子出版局」も実体は全く同 一です。代表も同じ、事務所も電話も全く同じです。しいて言えば、「市民政策情 報センター」が電子出版以外の活動を行うときに使われる名称(別称)ということ になります。両者の間に上下の関係や左右の関係等は存在しません。 ドメイン名の申請などの際ちょっと「欲張って」かえってわかりにくくなってしま いましたが、こういう事情です。なお、あまり多くの誤解などが生じた場合は、再 考しなければならないかもしれません。この場合は又お知らせいたしますので、ど うかよろしくお願いいたします。 http://www.shimin.gr.jp/publish/pub6.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    ◆◆◆ 藤前ブックレットの発行 00.4.20 ◆◆◆ 藤前ブックレット1「藤前干潟におけるアナジャコ類に対する貧酸素水塊の影響」 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ タイトルや一見しただけでは「藤前の海底に棲む生物の専門的な報告書」とだけ受 け取られるかもしれません。しかし、この報告書の持つ意味はこれだけにはとどま りません。 「日本最大のシギ、チドリの飛来地」である名古屋市の藤前干潟が、すんでの所で 埋めたれられゴミの最終処分場になることを免れてから一年以上経ちます。今後は その真の保全が大きな課題になりますが、それは必ずしも楽観を許しません。 そもそも藤前干潟は「生態系としてみた場合、非常に奇妙なバランスの上に成り 立っている」場所なのだそうです。決して「手つかずの自然」が「豊かに」残って いるという場所ではありません。したがって藤前をこれまで通り「日本有数の渡り 鳥の中継地」として残すには、「フェンスで囲み、ヒトの手の届かぬところに隔離 する」ということでは不可能であり、ヒトと自然がバランスのとれた「やりとり」 をすることが必要だと著者は述べています。 「環境保護運動」が、とかく「豊かな自然にヒトは指一本ふれるな」とだけ主張し ているかのようにとらえられがちですが、少なくとも、こうした運動を責任をもっ て持続的に担っている人々が、こういう「観念」を振り回しているだけではないと いうことが、あらためてわかります。 著者である「藤前干潟を守る会」のメンバーが藤前の真の保全のために、この何年 か本当に地道な調査を続けてきたことにも、あらためて目を開かされます。 一人でも多くの方がこの報告書に目を通されることを心から願います。 なお、藤前干潟を守る会のこれまで発行された報告書などを、今後「藤前ブック レット」として発行させていただく予定です。 http://www.shimin.gr.jp/library/fujimae/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    ◆◆◆  市民ブックレットシリーズの発行 00.5.1 ◆◆◆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━   ○市民ブックレット01    花崎皋平著    「国家主義の復活とそのイデオロギー内容     「輝かしい過去」が「絶望の未来」の手を引いてやってきた                  ―西尾幹二『国民の歴史』批判」 花崎皋平 HANAZAKI Kouhei 著述業(哲学・社会思想) 1931 年東京に生まれる。 60 年代から北海道に移り、ベ平連活動・伊達火力発電所建設 反対運動などさまざまな市民運動・住民運動に関わりながら 積極的に著作活動と発言を続けている。現在小樽市に在住。 さっぽろ自由学校「遊」代表。 著書―「力と理性」 「 風はおのが好むところに吹く」 「 生きる場の哲学」 「 あきらめから希望へ―生きる場からの運動」 「 静かな大地―松浦武四郎とアイヌ民族」 「 アイデンティティと共生の哲学」など多数 訳書―「新版ドイツ・イデオロギー」 「 具体性の弁証法」カール・コシーク 「 言語と意識の起原」チャン・デュク・タオ 他 http://www.shimin.gr.jp/library/booklet1/ --------------------------------------------------------------   ○市民ブックレット02    野村俊幸著    「わが子が『登校拒否』で教えてくれたこと      『登校拒否』や『教育改革』のこと一緒に考えませんか!」 野村俊幸 NOMURA Toshiyuki 地方公務員 1950 年北海道・上磯町に生まれる。 現在函館に在住。 函館・登校拒否と教育を考える親の会「アカシア会」会員 http://www.shimin.gr.jp/library/booklet2/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    ◆◆◆ 今後の予定 ◆◆◆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 現在「市民ブックレットシリーズ」に続くシリーズとして、「市民ハンドブックシ リーズ」の発行準備中です。  「市民のためのゴミ問題ハンドブック(仮称)」(交渉中)  「外国人との共生ハンドブック(仮称)」(企画中) 万博については、「国営公園構想」に続いて、市民団体による「環境博への提言」 がまとまりしだい電子出版して、一人でも多くの方に見ていただくようにしたいと 考えています。 市民ブックレットシリーズも月1〜2冊のペースで発行を予定しています。 なお、これらのシリーズも含めて、電子出版局から出版したい原稿は公募もしてい ます。以下のURLに用紙がありますのでご利用ください。 http://www.shimin.gr.jp/publish/pub7.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    ◆◆◆ あとがき ◆◆◆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ☆市民電子出版局の正式開設に合わせて「ニュースレター」の第1号をお送りしま  す。すでに出版案内の申し込みをされていただいた方々にはずいぶんお待たせを  してしまいました。今後は毎月1日・15日をめどに、月二回の発行を考えてい  ます。これに臨時のニュースレターも発行しますので毎月2〜3回お目にかかり  ます。今後ともどうかよろしくお願いいたします。 ☆ニュースレターは出版案内の申し込みをされた方以外にもお送りしています。  ご迷惑な方は、お手数ですが市民電子出版局 pub@shimin.gr.jp 宛にメール  をお送りください。ただちに発信を停止いたします。 ☆次回配信予定は6月1日です。 このニュースレターの配信をご希望の方は、以下のURLから申し込みができます。 よろしければお知り合いなどにご紹介ください。 http://www.shimin.gr.jp/publish/pub9.html       〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜   ● 市民電子出版局・ニュースレター 第1号      <編集・発行> 杉戸 孝 (SUGITO Takashi)      <連 絡 先> 市民電子出版局             466-0831 名古屋市昭和区花見通1-59             Tel 052-759-4566 Fax 052-759-4556             E-Mail pub@shimin.gr.jp         ※ 個人目的以外で使う場合、又は内容の一部転載を希望する場合は      お手数でも市民電子出版局までお問い合わせください。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜