はじめに
W5 EXPO 2005 アクションプラン(行動計画)は、2005 Eco World Exhibition の素案に対する、その再評価、革新、再発明と、鮮明な展望とたくさんのひらめきを手短に紹介し、確実で実践的な実行計画の概要を示す。
W5 EXPO 2005 は、中部圏の工業的競争力の増加を意図した政策であり戦略である。名古屋港とW5 EXPO 2005
との合体は、競争が激しくなる国際経済の中で、工業的機能の整理統合(インフラ)、合併強化、流線型化など、脱近代の傾向を継続させるものである。すべてのパビリオン建造物は、EXPO
2005 後の長期的利用に向けてデザインされており、従って、2005 年の博覧会を主催することの利益が末永く中部圏にもたらされるだろう。
愛知県のもっとも強い分野は、航空宇宙産業、自動車、セラミックス、建設、ロボット産業である。国際的に見て、日本の工業生産力は第一級である。製造業センターは、日本経済総額500
兆円の約四分の1 を報告している。W5 EXPO 2005 は、これらの産業と、とくに情報技術、再資源化(リサイクル)産業においての技術革新をめざす。
だからこそ、W5 EXPO 2005 は日本の工業生産とその中核である愛知県において、この国際的博覧会で特に期待されている循環型社会の創造に焦点をあてる。そして、それこそが、BIE(国際博覧会協会)の基本理念に従って、W5
EXPO 2005 は日本の工業生産をエコロジカルなフレームワーク(生態学的な枠組み)の中におく理由である。
W5 EXPO 2005 は主会場と副会場に基点を置く。主会場は自然を保全し、副会場は自然を修復する。主会場は海上の森とその周辺であり、副会場は名古屋港である。
エコロジカルフレームワークは海上の森におき、国際的なパビリオンは名古屋港に置く。名古屋港は、BIE フレームワーク:20
世紀の急激な工業化とそれによる環境破壊、人間社会における摩擦、人口増加と食糧危機、にもっともふさわしい。名古屋港は、博覧会協会の豊田章一郎会長のビジョン“環境修復の21
世紀”と、黒田事務総長のビジョン“それぞれのときめき”にとって完璧な場所である。海上の森とその周辺は、里山管理と生態的保全、CO2
削減、自然の叡智、あたらしい地球創造(Eco Community )の国際的モデルになる。両会場は、再評価と新しい方向づけ(New
Direction )への好例になり、両者は矢田・庄内川というBiological Highway (生態的高速道路)によって、ひとつのBioregion
(生命地域)につながることになる。Biologikcal Highway とBioregion は21 世紀の持続型開発の国際的モデルである。
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