Booklet 02 P.4

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長女が登校拒否になったひとつのきっかけに、相当にひどい「いじめ」があったことを、かなり後に
なってから知った。

 

 

※「いじめ」問題との関連での補足

 恥ずかしいことであるが、長女が登校拒否になったひとつのきっかけに、相当にひどい「いじめ」があったことを、かなり後になってから知った。長女の話では、クラスの女子生徒が幾つかのグループに分かれて、トイレに行くのも一緒といった行動になじめず、どのグループにも属さなかったために、次第に無視され孤立していく中で、何人かの男子生徒から執拗な言葉の暴力(時には物理的な暴力もあったとのこと)によるいじめを受けたそうである。しかし、学校を休むということなど考えられず、「ここで負けては自分が駄目になる」と必死の思いで通学していたとのことであり、「親に心配をかけたくない」「自分の弱さ見せたくない」などの思いから、親には話しできなかったと言う。そんな状況を何も知らず、疲れ果てて登校できなくなった娘に対し、必死になって学校に行かせようとした自分の行為を、今更ながら後悔している。

 次女が中学校に通学したときも、周囲から「浮く」状態となり、いじめを受けた。小学高学年の時に登校していないので、学校内での「振る舞いの要領」が良くわかず、例えば、授業で先生の質問の答えが分かったならば「手を挙げないと先生に悪い」と思って必ず挙手するとか、音楽の授業で「元気に歌うように」と言われたのでその通り声を出したら自分だけが目立ってしまったとか、色んなことがあって「変わった子」と見られ、一部の女子グループからいじめられた。そんな次女の様子を、ある先生が「君は帰国子女のようだから」と表現したそうであるが、巧い例えだと感心した一方で、そのような子どもが住みにくい学校ならば、無理に行くこともないと親も思うようになったし、次女はどちらかと言うと、自分から「学校を見限った」という雰囲気であった。だから、登校しなくなってからも、いじめグループ以外の仲の良いクラスメートとは、放課後や休日は一緒に遊んでおり、その交友は今も続いている。

 

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